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Diff of SpaceDebris/OrbitalAnalysis


#contents

*スペース・デブリの軌道計算 [#top]
**スペース・デブリ環境 [#all]
西暦2000年の時点で追跡され軌道が判明している物体、約9000個をプロットしたもの。
~静止衛星軌道,低軌道,GPS衛星軌道,モルニア衛星軌道,などが見えます。~
&color(Blue){●};青色:稼働中の衛星~
&color(Aqua){●};水色:稼働していない衛星~
&color(Yellow){●};黄色:上段ロケットボディ~
&color(Red){●};赤色:それ以外のデブリ

&ref(All_thumb.png,nolink);~
&ref(All_large.png,noimg,大きな画像);~
&ref(All_motion.gif,noimg,アニメーション(2時間ぶんを600倍速));~

**低軌道(LEO)の物体の運動 [#LEO]
&ref(LEO_thumb.png,nolink);~
&ref(LEO_motion.gif,noimg,アニメーション(10分間を30倍速));

**地球同期物体の運動 [#GEO]
寿命を終え、軌道制御を行わなくなった静止衛星は、月や太陽の引力の影響で、徐々に軌道傾斜をもってきます。その結果、赤道上に静止している稼働中の静止衛星に対し、南北方向から衝突する危険があります。

&ref(GEO_thumb.png,nolink); ((注:このCGで赤く表示されているのは、実在のデブリではなく、1992年に爆発したTitan IIIC Transtageロケットの破片の現在の予想分布です。その研究のために生成したデータを流用したCGです。))~
&ref(GEO_geocentric.gif,noimg,慣性系から見た運動(2時間ぶんを1500倍速));~
 デブリは傾斜した軌道を同じ公転速度で周回しています。~
&ref(GEO_geographic.gif,noimg,地球固定で見た運動(1日ぶんを18000倍速));~
 相対的に南北に波打つように運動します。

*破砕事故の影響評価 [#breakup]

**衝突後の破片雲の拡散 [#cloud]
もしも、静止衛星が破砕(爆発または衝突)してしまったら・・・。大量のデブリが発生し、破砕雲(デブリ・クラウド)となって静止軌道全体に拡がってゆきます。そして、静止軌道上のデブリは、半永久的に落下せず静止軌道上に留まります。

&ref(FragCldEvo-s.gif,nolink); ((このCGはちょっと古いバージョン。そのうち更新します・・・。&worried;))~
&ref(FragCldEvo.gif,noimg,Animated GIF (715KB));

**中国の衛星破壊兵器(ASAT)実験によるデブリ [#ASAT]
2007年1月11日22:28UTC(推定)に中国が衛星破壊兵器(ASAT)の実験を行いました。この実験では、自国の古い気象衛星「風雲1号C」を地上から発射したミサイルで破壊し、多数のデブリを発生させました。&sad;

1月29日現在、軌道が判明している約500個のデブリについて、軌道上の分布をプロットしてみました。

ASAT実験後の全てのデブリ~
&ref(ODEnv_070129-s.png,nolink);~
&ref(ODEnv_070129.png,noimg,大きな画像);

風雲1号Cのデブリのみ~
&ref(fengyun_1c_070129-s.png,nolink);~
&ref(fengyun_1c_070129.png,noimg,大きな画像);

**IRIDIUM33とCOSMOS2251の衝突によるデブリ [#Iridium-Cosmos]
2009年2月10日16:56UTC(推定)発生。~
シベリア上空,推定高度788km~

- 現在、LEODEEMとNASA標準破砕モデルを用いて発生したデブリの個数推定と将来軌道予測を実施しています。

- STAによる軌道シミュレーション~
[[ESAがオープンソース・ソフトとして配布している軌道シミュレータSTA (Space Trajectory Analysis)>http://sta.estec.esa.int/Space_Trajectory_Analysis/Home.html]]を用いて,軌道をシミュレートしました.~
&ref(SatelliteCollision_090211_STA.jpg,nolink);~

--衝突前の軌道(2009/02/17追加 眞庭)~
アニメーション再生 [[(Youtube)>http://www.youtube.com/watch?v=fMKjo8s43DM]],[[(ニコニコ動画)>http://www.nicovideo.jp/watch/sm6190171]]
--衝突後の破片の飛散(2009/02/22追加 眞庭)~
アニメーション再生 [[(ニコニコ動画)>http://www.nicovideo.jp/watch/sm6232282]]

- 衝突までの地上軌跡 ([[Orbitron>http://www.stoff.pl/]]によるシミュレーション) (2009/02/13追加)~
- 衝突までの地上軌跡 ([[Orbitron>http://www.stoff.pl/]]によるシミュレーション) (2009/02/13追加 鶴田)~
&ref(SatelliteCollision_090211_s.png,nolink);~
&ref(SatelliteCollision_090211.gif,noimg,アニメーション);


- 解析に用いているTLE (2009/02/13追加)~
衝突前に公開されていたもの
 COSMOS 2251
 1 22675U 93036A   09041.75659016 -.00000010  00000-0  60222-5 0  7421
 2 22675 074.0357 017.1729 0016015 095.9865 264.3113 14.31135598817592
 IRIDIUM 33
 1 24946U 97051C   09041.76123952  .00000148  00000-0  45664-4 0  4757
 2 24946 086.3989 121.2960 0002253 089.6115 270.5342 14.34220263597475

- TLEから推定された衝突推定時刻における両衛星の情報 (2009/02/13追加)~
|CENTER:衛星|CENTER:IRIDIUM 33|CENTER:COSMOS 2251|
|CENTER:時刻|>|CENTER:2009年2月10日16:56:00UTC|
|CENTER:経度|RIGHT:東経 97.8855 度|RIGHT:東経 97.8924 度|
|CENTER:緯度|RIGHT:北緯 72.5175 度|RIGHT:北緯 72.4987 度|
|CENTER:高度|RIGHT:788.686 km|RIGHT:788.588 km|
|CENTER:速度|RIGHT:7.467 km/s|RIGHT:7.472 km/s|
|CENTER:進行方向方位角|RIGHT:約13度|RIGHT:約117度|

推定値では、両衛星で緯度・経度方向、高度方向ともに数百mの違いがあるが、推定された値は誤差を含んでいるため、低軌道において数百m圏内でのニアミスは、衝突する可能性が大きいと考えられる。


 
- 衝突時の相対速度 (2009/02/14追加)~
&ref(Figure_RelativeVelocity_090211.jpg,nolink);

衝突地点を原点とした2次元座標を考えると、両衛星の軌道の交差角度は、約104度であり、相対速度は11.77kmとなる。


- 衝突後の破片の拡散予想 (&color(red){研究室の過去の論文を参考に詳細を調査中です};) (2009/02/14追加, 2/15更新)

~従来用いられているNASAの衝突モデルでは、衝突の際の物体の相対速度のベクトルによらず、どのように衝突しても等方的に破片が発生するという仮定を用いていますが、
九州大学のモデルでは、NASAのモデルから破片のサイズ分布と速度分布を生成し、さらに運動エネルギー保存
と運動量保存を考慮して破片の速度ベクトルを決定する手法を用いています。~
参考文献:
鳴海智博, 「地球低軌道におけるスペースデブリ環境の推移モデル」, 平成20年博士学位論文~

//&ref(Figure_FragmentDiffusion_090211.jpg,nolink);

//衛星を質点と考え、上図の2次元平面での運動を考えます。~
//衛星の質量をIRIDIUM33が600kg, COSMOS2251が900kgと概算で仮定。~
//上左図のように衝突後の2物体が合体し、1つの質点になるとすると、運動量保存則より、
//衝突後の質点の運動方向は方位角で約79度と導かれます。~
実際に衝突によって発生した破片は運動量の支配的な方向を中心として放射状に拡散することが予想されます。~
//上右図は、運動量保存を考慮した場合の破片飛散の定性的なイメージを表しており、定量的な分布に関しては、現在、九大の衝突モデルを用いて解析中です。